「百聞は一見にしかず」の見えるコンタクトセンター経営
第三回:見えるコミュニケーションに必要な機能(その2) (会わずに面談、mendan.netに見る「見える」機能)

3.文字チャット
 「見える」という意味では文字によるコミュニケーションすなわち文字チャットは少しずつコールセンターの世界に普及してきている。消えてしまう音声会話だけでなく、文字で会話することにより、会話内容を残せることや、メールアドレス、URLなどの、声では伝えにくい(判別しにくい)情報をやり取りするのに適している。しかしこの文字チャットは、声によるコミュニケーションの補助手段と考えたが良い。なぜならば論理的ではあるが感情が伝わりにくい、会話のスピードが遅くなる、などの欠点もあるからである。いろいろなコミュニケーション手段の中の1手段として効果的に用いたい。

4.資料を共有する・画面を共有する
「見える」コミュニケーションで最も便利になるのが、この資料を共有したり画面を共有したりできるようになることである。これまでは郵送やメールであらかじめ送った資料を電話で確認しながら理解をしていくというやり方だったのが、画面越しに資料を提示し、同じ資料を同時に見ながら、場合によってはその資料に文字や図形を書き込みながらコミュニケーションを行うことが出来る。従来に比べると一層のリアルタイム性を得ることが出来るし、同時に同じ資料を見ることが出来るので、誤解を防ぎ理解を深めるという点や効率性という点でも高いレベルになる。画面の共有においては、すべての画面を共有する「全画面共有」、エクセルやパワーポイントあるいは見せたいソフトの表示画面をだけを共有する「アプリケーション画面共有」、そしてインターネット画面すなわちブラウザーの画面だけを共有する「ブラウザ画面共有」などがある。現在のお問い合わせは、「インターネットで見た(調べた)」ということで連絡が来ることが多い。お問合せ者のインターネット画面すなわちブラウザー画面をお互いに見ながら、「ここの部分は・・・」というような会話を行なえるので、この「ブラウザ画面共有」はお問合せに回答するのに非常に効率的である。
画面共有を通して情報が漏洩しないように、また、用途に適した情報共有を行なうために、これらの画面共有の種類を使い分けて利用していきたい。
 
5.資料を送付する(受け取る)
 お客様との間で共有した資料を、メールを使うことなくコミュニケーションツールの中で送付する(受け取る)ことが出来る機能はとても効率的である。「メールで送ればいいんじゃないの?」と問う向きもあるが、メールで送るには当然のことであるが相手のメールアドレスを知らなければならない。メールアドレスをお客様に聞いて、今行っているコミュニケーションシステムと別のメーラーで資料を送るというのは煩雑であり、ミスも発生する要素を含んでいる。また、お客様にメールアドレスを聞くということ自体がハードルが高い。「見える」コミュニケーションを行なっているシステムの中から「では、資料を送りますね」と言いながら瞬時に資料を送ってやれる機能は情報の共有の上で便利な機能だ。

■ 筆者紹介


前川博文 テレワークネット合同会社代表社員

IT外資系の日本法人複数社を代表取締役として立ち上げ後、独立行政法人産業技術総合研究所において、 研究成果、知的財産のベンチャー事業化を、招聘スタートアップアドバイザーとして指導にあたる。その後自ら起業し、総合的なビジュアルコミュニケーションサービスを提供。その技術は、経済産業省表彰はじめ多くの公的機関から表彰や認定を受けている。